LINEを使っていて一番マズいのが誤爆です。そんなときのために2017年12月に“送信取消“機能が導入され、相手に送信したメッセージを削除できるようになりました。今回はこの”送信取消“機能と、以前からあるLINEの“削除“機能とのわかりにくい違いを説明します。
LINEのトークルームが増えてくると、それに伴って増えてしまうのが誤爆と呼ばれる、間違ったLINEトークルームへのメッセージの送信です。
たいていは笑い話で済むのですが、間違えて本人のトークルームに悪口を誤爆したり、二股かけている本命のトークルームに浮気相手宛てのメッセージを送信したり、会社の重要な話を社外の人のトークルームに投稿したりとなると笑い話では済みません。
最後の例以外は、悪口を送信したり、二股をかけたりするほうが悪いのですが、それはさておき、誤爆に限らず、間違ってLINEで送信してしまったメッセージをなかったことにしたくなるのは、誰にとってもあることです。
そんなときにLINEに「あって良かった」と思えるのが2017年12月にリリースされた“送信取消“機能です。むしろそれまでなぜLINEになかったのか、と言いたくなるくらいの機能ですが、それまでLINEに存在していた”削除“機能との区別がつけづらいのが難点です。
なかにはLINEの“削除“機能が“送信取消”の機能を持っていたと勘違いしている人もいらっしゃるかもしれません。しかし誤爆に気づいてあわててLINE上で“削除”して、なかったことにしたつもりになると、あとで大変なことになります。
本記事ではこの二つのLINEの機能の違いを、「用途」「特徴」「使い方」「通知」の4つに分けて説明していきます。細かいことはいいから「使い方」だけ教えてほしいという方は、目次から「LINEの「削除機能」と「送信取消」の使い方の違い」の章に飛んでください。
なかなかにわかりづらいので、ここではっきりと覚えていただきたいのですが、LINEにおいて“削除“機能と”送信取消“機能は用途が全く異なります。
LINEの“削除“機能は、メッセージ自体を削除するのではなく、あなたのLINEアプリのトーク履歴からそのメッセージを削除するだけの、むしろ「非表示」に近い機能です。メッセージ自体は存在していて、たとえばあなたのスマートフォン上のLINEアプリからは消えても、相手のLINEアプリやあなたのPCのLINEアプリのトーク履歴には残り続けます。
一方、LINEの“送信取消“機能は、送信したメッセージ自体を削除します。ただし、トークルームには”メッセージの送信を取り消しました”と表示され、送信を取り消したこと自体は相手に伝わります。
こう説明すると、「それではなんのためにLINEに“削除“機能はあるのか」と疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。その疑問については以下でお答えします。
“削除“機能はあくまでもあなたのLINEのトークルーム、それも今使っている端末のLINEアプリのトーク履歴にだけ働く機能です。
したがって、LINEの”削除“機能の主な用途はトークルームの整理となります。
LINEのトークルームは、スタンプや写真、通話などが入り交じって実に楽しいものですが、そのおかげでなんらかの目的に絞ったメッセージのやり取りを追いたい時には不便に感じるときもあります。
そんなときに、LINEの“削除“機能を用いてトークルームを整理して見やすく整えます。特に大きなスタンプや画像は画面を占有しますから、“削除“機能でトークルームから取り除くことでずいぶんと見通しがよくなります。
ただし、削除したメッセージは復活できませんので注意してください。元に戻したくなる可能性があるなら、LINEのバックアップを取っておくことをおすすめしますが、バックアップから復元すると今度はバックアップした後のトークルームのやり取りが消えてしまいます。
なおバックアップの取り方と復元の仕方については、下のリンク先を参考にしてください。
一方、送信されたメッセージ自体に働くLINEの“送信取消“機能の主な用途は、これまで触れてきたようにメッセージの誤送信の取消です。
LINEのメッセージの誤送信は、なにも相手を間違えた誤爆だけに限りません。LINEのトークルームに送信されたメッセージの内容が間違っていたり、恥ずかしい誤字があったりした場合には、修正したメッセージを送信するだけではなく、先に送信したメッセージを“送信取消”して、相手のLINEアプリの履歴からも消したほうがいいでしょう。
また、誤タッチによるスタンプ送信なども“送信取消”で取消できますので、「これは相手の履歴からも削除しておいたほうがいい」と思うようなメッセージ類は、一通りLINE上で“送信取消”することをおすすめします。
LINEの“削除“機能と”送信取消“機能の用途の違いについて、軽く説明いたしましたが、その用途の違いを生む、二つの機能のLINEにおける特徴の違いを改めて説明します。
LINEにおけるメッセージの“削除機能”の特徴は、その表示の非対称性です。つまり、あなたと相手とで、LINEの“削除“機能を使ったときの効果が異なるということです。
LINEで“削除“機能を使うと、あなたのトークルーム上では、あなたの送信メッセージであろうと相手からの受信メッセージであろうと、またメッセージ以外の送信された写真や動画、通話やスタンプなどであっても、トークルームに表示されるあらゆるものが削除できます。
この「あらゆるもの」の中には”メッセージの送信を取り消しました”というLINEのシステムからのメッセージも含まれているので、それこそすべてのメッセージを削除してまっさらなトークルームにすることもできます。
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